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SOU・SOU日記
“お稽古に通う/長沼 ふみ”

毎年7月のお稽古で楽しみにしている、袱紗で作る「蝉」。
次のお稽古では、花入れが「蝉」になりました。
お軸は「瀧」。
表装の風帯や一文字に山のような柄が施され、軸全体で滝の景色を表現されています。
この日は「江岑棚(こうしんだな)」という棚を使いました。
四代江岑宗左が将軍から拝領した菓子箱を元に作られた棚だそうです。
ガラスのお茶碗が落とす影も涼しげです。
そして、昨年のお稽古で教わった、
祇園祭の各山鉾の粽と菊水鉾のお茶席のお話。
その時から「知恵」のご利益があるという太子山の粽を手に入れたいと思い、仕事帰りに急いで向かいましたが、既に提灯の明かりは消えており
近くにいたおじさんによると「1時間前に販売終了して、翌日の準備をしている」とのことでした・・
でもそんな真面目な所もいい!と、太子山の魅力が増しました。
また来年ご縁があればお迎えしたいと思います。
菊水鉾のお茶席にも初めて行ってきました。
お点前を拝見しつつ・・個人的に気になったのは、そばに鎮座している稚児人形の菊丸へのお供え物。
面白いラインナップで、お茶席で頂いたお菓子「したたり」とお茶もお供えされていました。
お稽古を通じて得た情報をたどりながら
祇園祭を感じていたある日の仕事終わり。
獅子舞担当の矢寺さんが
「明日朝から八坂神社で獅子舞やねんけど、神様は今、そこ(御旅所)にいはるやん・・」と話されていて、
よく分からないながらも、神様がいるという言葉が頭に残り、帰りに一人で道の向こう側から神々しい「御旅所」を眺めました。
後から調べてみると、7月17~24日までは、八坂神社の神様が御旅所に滞在し、街を見守る特別な時期なのだそうです。
その間、早朝や深夜に「無言詣(むごんもうで)」と呼ばれる、行き帰り誰とも話さず静かにお参りする京都の風習もあるそうです。
あの日の矢寺さんの話は、神様が八坂神社へお戻りになる日の朝、お迎えの準備として獅子舞を奉納されるという事だったのか・・と分かりました。
こんなにSOU・SOUの近くで神様が見守ってくださっていたとは・・!
まだまだ知らないことばかりで、断片的ではありますが、
お稽古や身近な方々から京都のことを少しずつ勉強できるのもいいなと思った7月でした。
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