毎日更新!SOU・SOU読本
“知らない”
子供の頃の僕はウソつきだった。持っていないものを持っていると
言ったり、知ったかぶりをしたり。あの頃は友達が知っていて自分
が知らないというのが恥ずかしかったんだと思う。だからつい何で
も知っているふりをしていた。ある日もう少し素直にならないといけ
ないと思って、ウソや知ったかぶりするのをやめた。よく憶えていな
いけど、その時から多分すごく楽になれたと思う。知らないことを
知らないと言える自分を楽しく感じることすらあった。今では誰もが
知っているようなことも平気で聞くことが出来てしまうようになった。
でも、たまに横でカミさんが恥ずかしそうにしている。
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“泥よけ”
僕のおじいちゃんは自転車屋でした。自転車のタイヤの泥よけを
発明して特許を取り、大儲けしたそうです。すごくオシャレでかっこ
良かったらしく、毎夜祇園で豪遊していたと聞きました。
日本に最初に入ってきたというバイクにまたがり、凛々しいポーズ
をとったおじいちゃんの写真を見せてもらった。「確かにシャレてん
な。このバイクさぞかし自慢やったんやろな。僕にとっても自慢のお
じいちゃんやな、これは。」……でも、おじいちゃんが発明した泥よ
け、便利なはずなのに最近の自転車には付いていないな。ルコック
のサイクリングページを見ながらふと思った。
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“ワールドビジネスサテライト”
今日は有松鳴海絞り展の最終日で、テレビ東京の「ワールドビジ
ネスサテライト」という番組の取材を受けた。放送自体はきっと短
いもんだとは思いますが、有松鳴海絞りが少しでも認知されてい
くのは有り難い。いろいろ問題はあるのですが、世間に認知されて
いけば、それだけで解決出来てしまうこともある。インタビューでは
かなり辛口なコメントも言いましたので、編集次第では僕は悪者に
なるな…。まーしかたないけど。
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“外国製のJAPAN BRAND”
JAPAN BRAND PROJECTをやらせていただいておりますが、
これは日本のものづくり技術をブランド化していこうというプロ
ジェクトなのだと僕は考えています。でも中には日本の技術を
使っていないもの、つまり外国製のものがあるんですって。な
んのこっちゃ……。個人的にはこんな事はもう論外だと思って
いますが、当事者たちはどう考えているのでしょうかね。真
面目にやってる人や日本の技術者に対しても、すごく失礼な
ことではないかと思うのです。
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“読者プレゼント”
青山店で開催中のSOU・SOU×有松鳴海絞展。少し前の朝日新
聞の夕刊に展示会の告知を載せて頂きました。その時読者プレ
ゼントとして抽選で40名の方に豆絞りの手ぬぐいをプレゼントと
告知したところ、応募のハガキが千通以上届きました。インターネ
ットでなんでもすぐに手に入る時代、手ぬぐい一枚に、しかもお届
けまで半月かかるような読者プレゼントに、こんなに多くの人が応
募されるだなんてビックリしました。ハガキを見ているとおじいちゃ
ん、おばあちゃんも多い。「豆絞りの手ぬぐい下さい!」等のメッセ
ージが書かれていて、全部はまだ見ていませんが、すごくうれしい
気持ちになった。有松鳴海の皆さんにも教えてあげよう。もちろん、
張正さんにも。
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“年齢と可能性”
自分の年齢を気にしすぎる人は人生の可能性を軽くみている
気がする。ようするに生きているか死んでるか、二つに一つで
す。そして生きているうちは何歳になろうが向上心をもつべき
です。もう歳も歳だしなどという言葉は自分の可能性を見捨て
るのと同じような気がする。
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“互換性”
デジカメ好きが高じて、HDDビデオカメラを買った。この手のもので
まず見るのが世界最小のもの。持ち運びと、極小高性能メカへの
憧れです。手のひらサイズのそれを買おうとした時あることに気が
ついた。今年の夏に買ったばかりのHDDレコーダーとSDカードの
互換性がない。早い話がレコーダーの型が古いと言うことです。
んなあほな!この業界はこんなんばっかりです。今まで仕方がない
と思っていましたが、そうじゃない気がしてきました。これからの技
術者は、古いモデルとの互換性をもたせた新製品を考えなければ
いけません。でないと使える機械までどんどん買い換えなければい
けなくなります。時代の先端商品が、エコを呼びかけている時代
性と逆行してませんか?まぁ色々理由はあるでしょうが是非ご一考
いただきたいものです。
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“エネルギー”
両国に新しくリニューアルオープンするスパ施設"江戸遊"。館内着や
ユニフォームをデザインさせていただいたので打ち合わせで現場に伺
ったら、奥の方からある男性に「こんにちはー」と声をかけられた。数年
前に大阪のお店を施工して頂いた工務店の方でした。聞けば、今は
東京に転勤になったとのこと。大きな現場で頑張っておられる姿を見て、
風邪引いてる場合とちがうなと自分に気合いが入った。オープンを来週
に控えた現場はエネルギーに満ち溢れていた。一通り館内をみていろ
いろ刺激を受けたら帰るときには頭痛もすっかり治っていた。
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“美味しくない”
コーヒーが美味しくない。風邪をひいたからです。生活のリズム
になっているのでとりあえずは飲むのですがおいしく感じません。
むしろ体は拒否してるようにも思えます。コーヒーが毎日の楽し
みになっている僕にとってはまあまあショックな出来事です。
ってこんなことはどうでもいいことでした。スタッフにうつさないよう
にはやく治すのみです。
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“デザイン歯医者”
最近モダンなインテリアの歯医者が増えてきているように思います。
通院している人に聞くと、受付の女の子も可愛い子が多いそうです。
別になにも悪いことないと思うのですが、なんかひっかかるというか
気になるというか、自分は行かないなという感じ。そういうところに
名医がいるとは思えないのです。偏見ですが。
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“三世代”
年齢、性別にあまり関係ないものを心がけて作りたいと思っていま
す。だからと言う訳ではありませんが、お店に来られるお客様の層
というのは、ファミレス並に幅広いように感じます。おばあちゃんが
子供に地下足袋を買ってあげて、おそろいを自分も買って、外で待
ってたお父さんも子供に勧められてちょっと恥ずかしそうに買う…
みたいなことがあると、ほのぼのしていてとてもうれしい気分になり
ます。三世代が同じ店で買い物するっていうのは、なかなかない気
がします。少なくとも僕にはそういう経験がないので、そう思うだけか
もしれませんが。
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“人のためなのでは……”
車で加茂街道を走っている時ふと思った。木が紅葉してキレイなの
はなんのためなのかなーと。孔雀などの美しい容姿を持つ動物たち
は、求愛のためにそうあるのだと言いますが、自然の美しさやキレ
イな花の色は何のためにあるのかというと、やはりそれを必要とする
もの、理解するもののためにあるんじゃないのかな…。そう考えると
紅葉がキレイなのは人のためなんじゃないのかな…。
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“ごちそうさま”
人をもてなすために馬に乗って食材を求め走り回るのが“馳走”で、
それを丁寧にしたのが“御馳走”─食べた後に言う「ごちそうさまで
す」の語源だそうです。江戸時代に出来た言葉だと言われていま
すが、昔は人の家に行ってお風呂に入らせてもらった時等にも使
われていたんですって。要するに走り回って探した材料や、苦労し
て手に入れたものに対してお礼の言葉として使えばよいのです。
いつも無理を言っている工場さんに対して使ってもいいんですね。
ところで、新婚夫婦からのろけ話を聞いたときに言う「ごちそうさま」
はどういう意味なのでしょうか。
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“新しい上司”
業績が悪くなった等の理由で職場の上司が変わることがある。
そして上司が変わった途端に辞めていく部下がいますが、これ
は損だと思います。会社は業績を良くしようと内部建て直しを
図るわけで、理由はどうあれ、その際に辞めてしまうとその人
自身が駄目だったようにも映るからです。新しい上司だって鬼
じゃない。ただ重い任務を担っているから一生懸命になり、厳
しくなったりもするのです。新しい組織で心機一転頑張ってみ
るのは自分にとってすごくプラスになるのではないでしょうか。
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“取材”
脇阪さんがある雑誌の取材を受けられた。実は今までは個人的な
取材はほとんど断ってこられました。テキスタイルデザインが表に
出るのは良いけれど、自分自身が出るのは嫌だったのだそう。で
もSOU・SOU経由で来た取材ならいくらでも受けてくれるんです、
TVでも何でも。つまり、何かのためにやるならいいけど、そうでな
いなら興味がないみたいな……そんな感じです。あんまり断るもの
ですから、以前に一度議論を交わしたことがありました。 「テキス
タイルデザイナーという職業は、そんなに開けた世界ではない。又、
テキスタイルデザインというのは、まだ日本に根付いていない」とい
うことを以前脇阪さんがおっしゃっていたので、それならもっと変え
ていくべきではないかというのが僕の考えで、業界のためにも出る
べきところには出た方がいいのでは─というような生意気なことも
言ってしまいました。脇阪さんにとっては迷惑な話だったかもしれ
ませんが、腹割って何でも話せるという関係はお互いすごく幸せだ
と思います。媒体は選んでもいいと思いますが、これからもどんど
ん取材を受けていただければと願っています。
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“風前の灯”
先日手縫い地下足袋のゴム底を作っている工場が廃業された。
ゴム底がなくなるということは、つまり地下足袋が作れなくなると
いうことです。「愛好家がいる限り、手縫い地下足袋の灯は消さ
ない」と言っていた、まるそう産業会長の小沢さんの言葉が頭を
よぎった。なんとかならないのかなと思うのですが、今のところは
工場再開の目処が立っていません。もしかしたら、このまま手縫
い地下足袋〝壮龍〟が作られることはないのかもしれません。
そうなると手縫い地下足袋の一大産地だった埼玉県の一つの歴
史が幕を閉じることになります。
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“きっかけ”
ある本を読んでから人生が変わった気がする。でも、その本は、
ある人から「こんなん読んでみませんか」ともらった本だった。
その人は、自分の店にたまに来るお客さんだった。その店は、
昔自分が20代に初めてオープンした店だった。その店を始めよ
うと思ったのは、ある会社に入ったのがきっかけだった。その
会社に入ったのは、ある学校に行ったのがきっかけだった。その
学校に行ったのは、ある雑誌に載っていたのがきっかけだった。
その雑誌を買ったのは、たまたま好きなタレントが載っていたか
らだった。
人生を変えるような本に出逢うことも、いろんなきっかけの軸線上
にあるのだなぁと思う。
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“日々是好日”
禅語の本を読んでたらこの言葉が書いてあった。どんな日でも毎日
は新鮮で最高にいい日だという意味だそうです。嫌いな人に会った
日も、嬉しい出来事があった日も、雨の日も、晴天の日も、恋愛も、
病気も、その全ての感情を大いに味わって過ごせば、かけがえの
ない日になる― 深いです。その〝すべての感情〟の積み重ねが
人生というものなのでしょうか。
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“適正価格”
SOU・SOUの商品を安いと言って下さるお客様がおられます。逆に
高いと言われるお客様もおられます。こんな風に意見が分かれる
のは、ちょっとうれしい。わかる人にはわかるのだなぁと思えるから
です。でも本当は、全て適正価格だと自分では思っていますが…。
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“電話”
同じ職場にいるとスタッフの電話の出方、話し方がだんだん似てき
ます。上司に似ていくのかどうかはわかりませんが、誰かに影響さ
れるのだと思います。たまにその人だと思ってたら違う人だった…
というくらい似ている話方をする人がいたり。
会社で電話と言えば、昔サラリーマンやっていた時に上司の人が
よく違うフロアの電話を使っていた。そういう場合、たいていは仕事
をミスした時の電話でした。まわりに聞かれたくないことは、違うフロ
アで電話するのです。実は僕もよくやっていました。僕が行くとその
フロアの人に「あっ、若(僕のあだ名)!また仕事ミスしたんか?」と
か言われるのです。「シーッ!」とか言いながらこそこそ電話してい
たのですが、今となっては楽しい思い出です。携帯がなかった時代
とはいえ、よく考えたらわかりやす過ぎる行動ですね、すごく。
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